暑中お見舞い申し上げます(3/6)
「寝ぼけてるねぇ」
加南子はそう言って私に笑顔を見せた。
そう言う加南子に私は、
「いつものことじゃない」
と、いつもの様にからかってみる。加南子はいつものように短く切った髪をを指先でいじりながら微笑んで見せた。
「あぁ、そうそう、あのさ、真実」
「なに?」
「暑いよねぇ」
私に笑顔を見せる。妙に、不敵に見えた。
「あ、暑いねぇ」
そんな不敵な笑みを浮かべる加南子に、少し訝しげに返す。ちょっと嫌な予感。
「アイス買ってきて」
満面の笑みの加南子。
「いや」
何で私が買ってこなけりゃならないのさ。
「えー」
それでも不機嫌そうに抗議する加南子に私は、
「アイス買うんならさ、一緒に行こうよ」
と、ごく普通の提案をしたけど、
「えー」
それでも不満げな応えが返ってくる。
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