1万年アイス(7/7)
「さむ…」
 再び体を縮ませる。

 待ち人はまだ来ない。

  「私が溶けてしまうまで、あと10分だぞ…、と」

 アイスの当たり棒を持って公園を出る少女の後ろ姿が見えた。
 そして、雪が、ちらついてきた、昼下がりの頃。私は、

「雪かよ…」

 そう呟いた。

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